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【薄桜鬼】吉岡亜衣加

天つ風よ
時の羽さえ この思ひは十六夜に…

凛としたあなたと同じ
手折られぬ花 色は匂へど
言の葉も届かないまま 憂ふ枝から消えた

あなたの空を飛ぶ てふになれぬのなら
その哀しみ 苦しみを喰らい尽くす鬼でもかまわない

天つ風よ
時の羽さえ この思ひを舞い散らせと
夢よ 刹那
この心は蛹のまま 輪廻の果て
霞む空 十六夜涙

芽を息吹くあなたのような業の花
色は匂へど 舞い戻る
この言霊 違う姿でもよいと…

愛しい空を舞う てふ(ちょう)になれぬのなら
狂おしい世に咲いた あなたを壊す鬼でもかまわない

天つ風よ
この羽頼りに この思ひを届けたくて
時よ 刹那
叶う逢瀬は春の余韻 輪廻の果て
仰ぐ天 十六夜月夜

天つ風よ
時の羽さえ この思ひを舞い散らせと
夢よ 刹那
この心は蛹のまま 輪廻の果て
霞む空 十六夜涙

天つ風よ
この羽頼りに この思ひを届けたくて
時よ 刹那
叶う逢瀬は春の余韻 輪廻の果て
仰ぐ天 十六夜月夜

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