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宵待の神の留守に忍んだ部屋
さらさらとほどく帯は瑠璃の恋文
闇を舞う指は白くはかなき蝶
つまさきが細くしなり春三日月

床に散った狩衣が抜け殻にみえて…醒める…

ひとり寝の夢 虹を抱くように
遠くて美しい君を 胸に閉じ込める
空蝉の恋よ

遠雷に目を覚ませば夜の帳
爪跡の赤い橋を風が渡る

罪のなき君の微笑み この胸の琴線を…弾く…

五月雨の夢 虹を待つように
そっと唇を寄せたい 君の花しずく
刹那の永遠よ

ひとり寝の夢 虹を抱くように
遠くて美しい君を 胸に閉じ込める
緋色(くれない)の夢 虹を恋うように
そっと唇に埋めたい 熱く燃える棘
空蝉の恋よ

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