目覚めたら一面に花が乱れた森
私には白い羽 長く伸びる触覚
ふとして目に留まった一輪の赤い花
初めて知った蜜の味 身体(からだ)を廻った

心を読まれてしまう前に 羽を広げヒラヒラと舞い上がる

私を見ていてほしいから 百パーセントのあなたのものにはならない
移り気と知っていて どこかに行ってしまわぬように ちゃんと捕まえていて

手から放したくない
相手ならば追うよりも 追わせるくらいがいい
どんなに好きでいても

そんなのわかっているはずが いつの間にか形勢は逆転する

あなた以外の人なんて もうこの目には映らない
こんなはずじゃない
眠るのも惜しくなるほどに 心はあなたといたい
もっともっと欲しくなる

朝日も待てずに わずかな月の光をたよりに あなたの元へ

私を見ていてほしいから 百パーセントのあなたのものにはならない
移り気と知っていて どこかに行ってしまわぬように ちゃんと捕まえていて

あなた以外の人なんて もうこの目には映らない
こんなはずじゃない
頭で考えることなど 心にはかなわない
花と蝶の物語

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